見た目と、噛めること

歯の見た目が美しいことは大切です。同じように、きちんと噛めることも大切です。

歯の色や形を整える治療を、審美治療といいます。

見た目だけを整えても、噛む力が一か所に集まると、その歯に負担がかかることがあります。

歯の働き、つまり機能まで考えて治療することが大切です。

2本脚の椅子と4本脚の椅子

4本脚の椅子は接触点が多く安定し、2本脚の椅子は接触点が少なくぐらつく比較図
4本脚と2本脚の椅子で、接触点の数と安定性の違いを示した図

2本脚の椅子を思い浮かべてください。体を少し動かしただけでも傾きやすく、不安定です。

では、4本脚の椅子はどうでしょうか。4つの場所で床にふれるため、体をしっかり支えやすくなります。

歯は椅子と同じではありません。ただし、支える場所が増えると安定しやすいという点は似ています。

歯もいくつもの点で支え合います

上の歯と下の歯がふれる場所を、この記事では「噛み合う点」と呼びます。

噛み合う点が一つだけだと、その場所に力が集まりやすくなります。

噛み合う点が多いほど、力を分ける場所も増えます。複数の歯がバランスよくふれると、噛み合わせは安定しやすくなります。

点の数だけでは決まりません

ただ点を増やせばよいわけではありません。

どの歯が、どの場所で、どのくらいの強さでふれるか。このバランスが大切です。

一つの点だけが先に強く当たると、その歯や被せ物に負担がかかることがあります。前後や左右の歯が、偏りなく支え合う形を考えます。

歳とともに調和する噛み合わせ

当院では、この考え方を治療の基本にしています。

そして、当院独自の考え方を「Harmonic Occlusion of Aging(歳とともに調和する噛み合わせ)」と呼んでいます。

この考え方は、私が若い頃に学んだ理論を土台に、38年間の臨床で磨いてきたものです。

臨床とは、実際に患者さんを診て治療することです。

治療で確認すること

白い詰め物や被せ物を作るときも、色や形だけでは決めません。

  • 上下のどの歯がふれているか
  • 一つの場所だけが強く当たっていないか
  • 前後や左右の歯が支え合っているか
  • 新しい詰め物や被せ物が周りの歯と合っているか

1本の歯だけではなく、口全体を見て確かめます。

治療内容と通院の回数

治療が必要かどうかは、口の中を調べてから判断します。

詰め物や被せ物の調整で済む場合もあります。複数の歯を見直す場合もあります。

治療の内容、回数、期間は、歯の状態によって変わります。初めの診察で、考えられる内容をお伝えします。

リスクと注意点

噛み合う点を増やすことだけを目的に、歯を削るものではありません。

歯を削った場合、削った部分は元に戻りません。治療後に高く感じたり、違和感が出たりすることもあります。その場合は調整が必要です。

歯や歯ぐきの状態は、歳とともに変わります。そのため、治療後も噛み合わせを確かめることが大切です。

費用について

当院は自由診療専門です。自由診療とは、健康保険を使わない治療です。

費用は治療の内容と本数によって変わります。口の中を調べたうえで、金額をお伝えします。

次回のお話

次回は、若い時の噛み合わせと、歳を重ねてからの噛み合わせの違いをお話しします。

ご来院について

見た目と噛む働きの両方を考え、ご予約をお受けします。ご来院のご予約はLINEから承ります。

銀座・にわ歯科室(東京都中央区銀座4丁目/自由診療専門)